照ノ富士(元大関) 序二段で354日ぶりの白星!

 

2017年夏場所で準優勝12勝を挙げて、以後に両ヒザを痛め、10場所
連続で負け越して、昨年の春場所で十両に陥落しましたが、膝の回復思わしくなく
6月にヒザの手術を受けたが、今度は糖尿病、腎臓結石を患い、治療に専念する。

その為、昨年7月の名古屋場所から4場所連続休場が続いていた。大関であり、
また、幕内優勝経験者の幕下から再起をかける力士は照ノ富士が初めてである。
年齢も27歳と若く、照ノ富士が言うように『1年半で幕内に戻る』ことを期待したい。

 

そして、今日354日ぶりに序二段での再出発の土俵に上がり、立ち合いで
右を差しながら押し込み、同時に左を差し、若野口(西岩部屋)が左を差しに
来たところを右腕で上から、押しつぶすように、はたき込み、白星を挙げた。

再出発への、スタート。出場して見て不安をなくしたかった!

 手探り状態のカラダで、本場所復帰を果たして、本人は『久しぶりの土俵だったので、
緊張はありました。不思議な感じ、こんな気持ちになったのは初めて』と久しぶりの白星に、
戸惑いの表情を浮かべていた。館内では、『照ノ富士~』と多くの声援が飛んでいた。

 

稽古場では、まだ相撲は取れず、幕下以下の若い者の胸を出す程度で、筋力も
まだ、回復しておらず、筋力トレーニングも始めたばかりで『カラダを鍛えなおして
幕内に上がることが大事』と、幕内へ復帰することを誓った。

 

今は膝の治療をしながら、少しづつカラダを動かし、状態が良くなるように努力
している。『少し前までは、普通に歩くことが出来なかったが、人前では、辛さは
見せられへんから』
とカラダのコントロールが効かない現状を悔やんだ。

 

今回の、出場もケガを悪化させないように『結果は考えず、勝ち越しも全く考えてい
ない、とりあえず出場してみて不安感をなくしたかった』
と言い、さらに
『一年間を見てみようと言う気持ちがありますね!』と偽らざる心境を語った。

再出発の弟子に、親方は『まずは相撲を取ると言うこと』

 
師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)は大阪市内で取材に応じて、5場所ぶりに
出場を決めた理由について、『番付的なものもある、ここらあたり(序二段)くらいなら、
足を使わなくてもいいと思う。逆に負けて自信を無くす可能性もあるけど』
と説明した。

 

『今日も三段目の力士と相撲をやっても、万全からとはほど遠く、話にならない』
と話して、苦笑いしていた。照ノ富士も『幕内復帰を目指す』というように
親方も、目標は『関取への帰り咲き』と、その為には『相撲を取ると言うこと、
余計なことを考えずに』
と、弟子と歩調を合わせ、関取奪取に2人三脚で前進する